柑橘のおじいちゃん
先日、今年の最初に相続手続きが終了したお客様が来所してくださり
地元から送られてきた旬の柑橘をひと箱差し入れしてくださいました。
そのおじいちゃんは四国出身の方で、旬の柑橘が地元から届くたびに
事務所にわざわざ届けてくれて、今回で3回目になります。
案件が終了したのにも関わらず、いつも事務所に差し入れをしてくださり
感謝の気持ちでいっぱいです。
手続きのご依頼があり、始めてお会いしたのが昨年の夏でした。
ご自宅にお伺いする度に、おやつと地元の美味しい手作りのはちみつで
紅茶をいただきながら、雑談をさせていただいてました。
甘味ものと紅茶が大好きな私にとってとても幸せで楽しいひと時でした。
そのおじいちゃんはとても苦労した方で、中でも印象的なのが
幼少のころ大きな地震に遭遇し、兄弟の中で一番上だったこともあり
逃げ遅れてしまい、自宅が潰れた時にはまだ家の中に置き去りになっていたのですが
たまたまがれきの隙間にいて助かったそうです。
その後、北海道に移り住んでから何事もなく過ごしていたのですが
心臓発作で数年前に倒れて、あと少しでも治療が遅れていたら
助かっていなかったそうです。
その後遺症で心臓が半分機能していないらしく、運動はもちろんのこと
食事や私生活でかなりの制限があるようでした。
そんな自分のエピソードを何気なく話していたこのおじいちゃんの
生命力の強さをいつも感じていました。
私は相続の手続きを通して、お客様と雑談を結構しますが
本当に苦労の多い時代に生きてきた方が多く
自分の苦労なんかは苦労のうちに入らないな…といつも反省してしまいます。
今はとても恵まれた時代なのだなと幸せをかみしめながら
日々過ごさなければと思っています。
はちみつと柑橘を食べる度にこのおじいちゃんの事を思いだしながら…。