戸籍謄本について
今回は、相続人を確定するために必要な手続きについてお話したいと思います。
相続が開始したら、まず始めに相続人を確定する必要があります。
そのためには、お亡くなりになった方(被相続人さま)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取得しなければなりません。
相続人が第一順位であるお子様の場合は比較的簡単にそろいますが
お子様がいらっしゃらなく、御両親も他界している場合は
第三順位のご兄弟が相続人になります。
その場合は戸籍の収集が大変複雑になってしまいます。
そのご兄弟が既に亡くなっている場合、代襲相続といってそのお子様(被相続人さまからみて甥・姪)が代わって相続することになるからです。
金融機関で払い戻しをする際の必要書類は、おおむね下記の通りになります。
・被相続人さまの出生から死亡までの戸籍謄本
・ご両親の出生からの戸籍謄本
・すでにお亡くなりになっているご兄弟の死亡までの戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書
収集の際、転籍しているケースが多々あり、書類を揃えるだけでとても多くの時間と手間がかかります。
また代襲相続によって、相続人数がかなり増えてしまい手続きが大変になってきます。
ただ、上記の手間をかけずに手続きを進める方法があります。
公正証書の遺言書を作成し、その際に遺言執行者を指定しておく事です。
遺言執行者に指定された人は、相続財産の管理やその他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を持つことになります。
相続人や受遺者などの利害関係人でもなる事ができますが、場合によってはもめてしまうケースがありますので、慎重に選ぶ必要があるかと思います。
紛争に発展しそうな心配がある場合は、専門家に依頼することをお勧めします。